キャットフードを選ぶための基礎的な知識

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猫の健康
NatashaG / Pixabay

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毎日食べるキャットフードは、猫の健康を守る大切なものです。安心できて健康的で、しかもおいしいフードが理想ですが、どんなものが良いのか考えてみました。

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猫の体に合ったフードというものはどんなものでしょうか?

そもそも猫は肉食動物。肉食動物は穀物の消化が苦手なため、多く摂取をし過ぎると体には悪いのです。腸が短い分、小麦など消化されづらい炭水化物は消化器官に大きな負荷を与えてしまうのです。

それなのに市販のキャットフードの原材料の半分近く、もしくはそれ以上が穀物を含んでいることがほとんどです。

しかも、完全に室内のみで生活している猫は外猫に比べて運動量が少ないので、高カロリーな炭水化物の入ったキャットフードを与えていれば、いずれは肥満や肥満由来の病気にも悩まされる可能性もあります。

さらに、穀物を摂取した肉食動物は、アレルギー反応を引き起こしてしまうことがあります。それはすぐに出てくるものでなく、毎日の積み重ねで起こる穀物アレルギーが多いのです。

肉食動物の猫にとって、良いキャットフードの条件は3つ

  1. グレインフリー(穀物不使用)
  2. 人口添加物・着色料・保存料・香料などが含まれない100%無添加
  3. 新鮮な肉がたっぷり使用されている

グレインフリー(穀物不使用)の意味

米、麦、トウモロコシ、大豆などを使っていないという意味です。人間でさえ最近では糖質制限食が体にいいと言われ始めているのです。がっつり肉食の猫なら当然、穀物は不必要なのですね。

人間だって小麦のグルテン(小麦タンパク質)でアレルギーが出るとわかって、テニスのジョコビッチなどがグルテンフリー食で世界1になったというのですから、肉食の猫にアレルギーが出るのもうなずけます。

グレインフリーのフードなら、猫に必要なタンパク質もしっかり取れて、アレルギーになりにくく、炭水化物が少ないので太りにくく、生活習慣病も避けることができるでしょう。

穀物でかさまししているフードに比べると少々お高めではありますが、生活習慣病などで病院にかかることを考えれば、結局はお安いことになるのではないでしょうか。

100%無添加とはどんなもの

添加物はたくさんありますが、体にとって必要な物質はただの一つもありません。つまり無いに越したことはないものばかりです。

2009年6月1日より愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称ペットフード安全法)が施行されました。これによりペットフードの製造業者は、原則として添加物を含む全ての原材料名を表示することが義務付けられています。

代表的な添加物はいくつかまとめました。キャットフードのラベルを読むときの参考になれば。

エトキシキン(防腐剤)

これは人間用に使ってはいけないと決まっている添加物ですが、ペットフードには入っている場合があります。

ペットフードに添加されているエトキシキンが、猫のアレルギー反応、主な臓器に障害が起こる、皮膚病の問題、がんの発生、異常行動などを引き起こしていることに関連があるという見解もあります。

これが入っているキャットフードやウエットフードなどを、日々少量でも摂取し続けることは、体の小さな猫にとってどんな害が出て来るか分かりません。十分注意が必要な添加物でしょう。

プロピレングリコール(保湿剤)

これは、歯磨き粉を固まらせないようにする、保湿剤として使われているのが代表的な使用方法となっている添加物ですが、とにかく人間が使うもののありとあらゆるものに添加されているといわれています(化粧品、リンス、制汗剤、入浴剤など)。

プロピレングリコールは、一般的に薄めて使えば危険性は低いと考えられていますが、原液は猛毒です!

犬では血液学的や臨床的な影響は見られなかったのですが、猫には赤血球にハインツ小体の増加、赤血球の数の変化が見られたので、現在は猫には使ってはいけないと規定されています。

亜硫酸ナトリウム(酸化防止剤)

人間の食べ物ではハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉、そして無添加以外のワインには必ず入っているのが亜硫酸ナトリウムです。

食品添加物の危険度では4となっているのですが、人間の体では4g体内に入れると中毒症状が現れ、5・8gで胃腸に激しい刺激が起こると言われています。

赤色、青色◯号、黄色◯号(着色料)

着色料になりますが、これらは甲状腺腺腫や発がん性の可能性、ウイルスに猫が感応することなどが分かっています。タール系色素は化学構造上、すべて発がん性や催奇性の疑いがあります。発がん性などの理由で使用禁止になったものは、赤色4号、赤色5号、黄色1号、緑色4号など全部で17品目にも上り、どんなタール系色素もできるだけ摂取しない方がベターです。

赤色2号はアマランスとも言われ、タール系色素の一つです。赤色2号は、アメリカでの動物実験で、発がん性の疑いが持たれ、米国では使用が禁止された危険な着色料です。

青色1号は、菓子類、飲料水など用いられるタール系の着色料です。発がん性の疑いがもたれており、ヨーロッパ諸国では使用されていません。

黄色4号はタール色素の一つで、タール色素の中で最も多く使用されています。黄色4号は、アゾ系色素と呼ばれ、体内に取り入れるとぜんそく発作、じんましん、鼻づまり、目の充血などアレルギー症状になることが解っています。わかっているのになぜ使われているのでしょうか?

ソルビン酸カリウム(保存料)

これは細菌やカビの発生、そして増殖を抑える働きがあるので保存料として使用されていますが、試験管の中での実験では、遺伝子を傷つける毒性があることが分かっています。

 

没食子酸プロピル(酸化防止剤)

もっしょくしさんプロピルは、ペットフードの損傷を遅らせるために用いています。肝臓が損傷される疑いがあります。

ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT) (酸化防止剤)

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とBHT(ブチルヒドロキシトルエン)は、油脂、バター、魚介乾製品、魚介冷凍品などに使用される酸化防止剤です。

BHTはポリプロピレンなどのブラスチック製品(カップ麺のカップ等)、石油製品の安定剤としても広く使用されており、BHTがこれらの製品から食品に移るという問題点も指摘されています。

プチルヒドロキシアニソールは、アメリカの実験で、膀胱がん、甲状腺がんを誘発する危険性が否定できないという結果が出ました。

またBHT は、飼料添加物として動物性油脂などの酸化防止の目的で使用されています。ペットフードに使用されているかどうか必ずチェックしたい項目です。

「新鮮な肉がたっぷり使用されている」こととは?

なぜわざわざ「新鮮な肉」と断りを入れたのかというと、カリカリには、特に市販の安いフードには「家禽副産物」「ミールミート」「肉副産物」などの表示があるからです。

家禽副産物とは、家禽(食用鶏肉)の美味しいところ以外・くず肉、内臓や骨粉を脂分をとって細かくすりつぶしたものです。ニンゲンが食用として食べられる部分以外の鶏肉の内臓やくず肉・骨、時にはクチバシなどを油分を取りすりつぶしたものを指します。

「ミートミール」「肉副産物粉」は、「4Dミート」と呼ばれるお肉のことです。

「D」EAD=死んでしまった動物の肉
「D」ISEASED=病気だった動物の肉
「D」YING=死にかけていた動物の肉
「D」ISABLED=障害のあった動物の肉

食べる事のできないくず肉を使用する事で、安く・大量に、たんぱく質を含んだキャットフードを作る事ができます。

同じタンパク質と言っても、栄養価や消化吸収のしやすさはちゃんとした鶏肉よりはるかに劣りますし、食べさせ続けると病気にかかりやすいなどのリスクがあるようです。

これらの情報はネットを通じてかなり知られるようになったので、ペットフード業界も変化するしかない状況だと思います。でもまだまだ日本には、ペットフードの規制がありません。

どんな食材で作られていて、添加物は何が入っているのかを、飼い主がきちんとチェックして、愛猫のために安全性の高いキャットフードを選びたいものです。

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